ミッション2日目

Mission4海底耕うん機を
見学しよう!!

海底耕うん機を見学しよう!

2日目の最初は敦賀水産卸売市場で、福井県嶺南振興局の中嶋さんに、アマダイの神経締め(しんけいじめ)について教えてもらいます。福井県のブランド魚「若狭ぐじ」の鮮度と品質を高く保つためのこの工夫は、とても手間のかかる作業ですが、生臭さを防いだり、身の色の透明感を保ちます。また、血を抜くことで鮮度を保ち、魚のうま味成分の元である「ATP」の分解を遅らせて、うま味成分(IMP:イノシン酸)を長持ちさせるのです。

海底耕うん機を見学しよう!

敦賀市漁業協同組合の漁師・川端将史さんから、海底耕うん機(かいていこううんき)の取り組みについて映像を見せてもらいました。大きな歯車のついた海底耕うん機を海の中におろし、しばらく船で引いて海底の土をたがやした後、また引き上げます。すると、たくさんの海藻(かいそう)やゴミなどが引っかかり、それを外してキレイに元に戻します。漁と違って、とても地道で大変な作業ですが、なぜこういったことをするのでしょうか?

海底耕うん機を見学しよう!

市場の船着場の近くに移動して、海底耕うん機を実際に見てみることに。使い込まれた鉄製の大きな歯車が、海底の環境を少しでも良くなるようにと動かされているのです。年々漁獲量が減少しているアマダイなどの漁場は、近年大型のタンカーが多く出入りするようになり、水中の循環が悪くなっているそうです。そのため、漁協では海底耕うん機によって水中の酸素や潮の流れを良くして、アマダイやエサになるエビが住みやすい環境を整えています。

Mission5アマダイの神経締め
(しんけいじめ)・
血抜きを見てみよう!

アマダイの神経締め(しんけいじめ)・血抜きを見てみよう!

海底耕うん機を見た後は、市場の作業場に集まって実際にアマダイの神経締め(しんけいじめ)と血抜きの実践を目の前で見てみます。「若狭ぐじ」は、今まで「野締め(のじめ)」と呼ばれる氷によって凍死させる方法が行われていましたが、より鮮度と品質を保つことができる「活き締め」という方法に変更されました。これは生きている魚に包丁を入れて瞬殺する手間と技術が必要な方法です。

アマダイの神経締め(しんけいじめ)・血抜きを見てみよう!

漁師の北野さんは、今朝とれたばかりの生きたアマダイを横にすると、手早く頭部を包丁で刺して即殺という作業を行います。次に、エラに包丁を入れて動脈を切断し、勢いよくホースで血を洗います。最後にワイヤーを背骨に沿って刺し、神経締め(しんけいじめ)をして完了!あっという間の出来事に、簡単にできるのでは?と思ってしまいそうですが、これを漁の最中に船の上でしなければならないのです。

アマダイの神経締め(しんけいじめ)・血抜きを見てみよう!

「何回練習するとできますか?」という質問に、北野さんは「10回も練習すればできますよ」と答えてくれましたが、船の上は激しく揺れますから、きっともっと練習が必要だと思われます。こういった手間を加えることで、「若狭ぐじ」は極上の美味しさを保ったまま、食卓へたどり着くことができるんですね。

Mission6アマダイを
さばいてみよう!!

アマダイをさばいてみよう!

いよいよお腹が空いてきたところで、アマダイを食べるお楽しみの時間です!と、その前に、調査隊は自分たちでアマダイを三枚におろす体験を行います。敦賀西小学校に戻って、「株式会社 伝食」の皆さんに、魚のさばき方を教えてもらいます。さばいたアマダイは干物にして、なんと敦賀市長に食べてもらうことに!さあ、頑張って挑戦してみましょう!

アマダイをさばいてみよう!

魚をさばく時は、何から始めれば良いのでしょう?初めてさばく人も多い調査隊は、伝食の皆さんに丁寧に教えてもらいます。まずはウロコをしっかりと落とし、それから頭を落とします。さらに、少しずつ腹に包丁の刃を入れ、骨にあたるところまで薄く切り落とします。そして、裏を返し、同じように骨があたるところまでの身を切り落とせば、三枚おろしの完成です!

アマダイをさばいてみよう!

アマダイは他の魚に比べて身がやわらかいため、三枚におろすには難しい方ですが、さすが調査隊の皆さん、とてもきれいにさばくことができました。これを、塩焼き、ムニエル、あら汁などにします。一匹の魚が、いろいろな調理法で美味しそうな料理になっていくと、早く食べたくなりますね。

アマダイをさばいてみよう!

これまで、いろいろな角度から学んできた「若狭ぐじ」であるアマダイを目の前にして、さて、どんな味だろう?と期待がふくらみます。食べてみると、「思った以上に味がしっかりしてる!」「美味しい!」といった声がたくさん聞こえました。

Mission7未来の海のために
何ができるかな?
敦賀市長にプレゼン!

未来の海のために何ができるかな?敦賀市長にプレゼン!

2日間にわたり、若狭湾とアマダイについて学んできた調査隊員。「若狭ぐじ」のアマダイや他の魚たちが、どうしたら敦賀の海で安心して暮らし続けられるのでしょうか?これまでの体験を思い出しながら、チームに別れて考え、米澤 光治敦賀市長にプレゼンを行います。

未来の海のために何ができるかな?敦賀市長にプレゼン!

まず、アマダイの形をした小さなプレートに、これからの海の未来のために自分なりにできることは何か?を考え、一つに絞って書き出します。全国的にも珍しい地形による若狭湾(わかさわん)の豊富な生物の生態系、環境の変化による漁獲量の減少、「若狭ぐじ」のブランド化、漁師さんたちの仕事など、さまざまなことを学びました。

未来の海のために何ができるかな?敦賀市長にプレゼン! 未来の海のために何ができるかな?敦賀市長にプレゼン!

さらにチームで、自分たちができることを提案します。さて、敦賀市長と教育委員長に、しっかり伝えることができるでしょうか?

未来の海のために何ができるかな?敦賀市長にプレゼン!

短い時間ながら、練習を行い、敦賀市長と教育委員長の目の前で堂々と発表することができました。環境に配慮することはもちろんですが、「アマダイの魅力をたくさんの人に伝える」などのすばらしい意見がそれぞれに飛び出しました。海やアマダイを取り囲む人々が、真剣に向き合って、敦賀の海を守っていることを学べたようです。お疲れ様でした!

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